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人事コンサルティングブログ5月, 2024 | 人事コンサルティングと人事制度に特化した専門企業【マックブレイン株式会社】の公式ブログ
チームの成果に効果的なOJTについて
2024年5月28日11:07 AM
皆さんの職場では効果的なOJTが行われていますでしょうか。OJTは職場で実務をさせることで行う従業員への職業教育のことですが、OJTをただ単に「仕事を教えること」と理解している上司の皆さんは少なくないのではないでしょうか。
人は組織の重要な経営資源であり、人が育つことほど組織にとって心強いことはありません。一方で、経営者から見た事業運営の目的は、利益の創出、事業の発展、社会貢献、社員の生活水準の向上など様々ですが、つまるところ社員に求めるのは「成果」であり、その実現のための方法の一つが社員一人ひとりの能力向上であり、そうした社員の能力をチーム機能に反映し「成果」に結びつけるためにOJT という手法をとっているに過ぎず、社員が育つことが組織の最終的な目標ではありません。したがって、「仕事を教えること」がOJTの一貫であることは間違いありませんが、実際にはもっと範囲が広く、「OJT=能力開発+成果」と捉えることが上司の皆さんには求められます。
さらに、OJTを行う上司は部下に対しての「思い込み」を止めることが必要です。まず、同じ「経験」をしているという思い込みです。時代が変わり、若い社員は上司の皆さんが育った時代と全く違う経験をしていることも多く、「これくらい言わなくてもわかるだろう」という考えは通じなくなってきています。そのため、ルールを共有したり、コミュニケーションをしっかり取ったりすることで、互いの認識にズレがないかを確認する必要があります。さらに、指導の際にも抽象的な伝え方ではなく、できるだけ具体的に伝えることが求められます。特にコロナ禍の学生時代を経て入社してきた若い社員は、これまで以上に経験不足、情報不足の部分を汲み取った接し方を心がける必要があるように思います。
次に、同じ「価値観」を持っているという思い込みです。価値観も多様化しているため、上司のモチベーションの源が部下と同じだとは限りません。そのため、それぞれの社員のモチベーションの源はどこにあるのか、何を大切にしたいと思っているのかを考えながらマネジメントを行うことが大事です。
最後に、「仕事は苦しいものだ」という思い込みです。仕事は楽しいものばかりでなく、当然、きつく大変なことの方が多くあります。一方で、苦しいだけで終始してしまうような仕事観は、特に若い社員の場合には響くことはないと言っても過言ではありません。例えば、「頑張っていればいつか何かが見えてくる」「お金を稼ぐのは苦しいものだ」といった考え方では、効率を考える若手社員は納得しないでしょう。苦しい思いをして貴重な人生の時間を費やすのであれば、他に行こうと考える人が増えているため、上司の皆さんには「大変さを乗り越えた先に手にできるもの」をしっかりと伝えることが求められます。
OJTをマネジメントと切り離して考えるのではなく、マネジメントの入り口と捉えて、一人ひとりの成長をいかにチームを成果へと導く個々の貢献へと繋げていくかを強く意識して臨むことがとても大事なことのように思います。
カテゴリー:人材育成
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