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職場リーダーに求められる情況把握力について

2024年7月26日 10:46 AM

「情況把握力」とは、2006年に経済産業省が職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力として提唱した社会人基礎力の12の要素の中の1つであり、「自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力」と定義されています。

組織やチームの活動において、計画通りに進むことは稀であり、目標に向かって進むプロセスで問題やトラブルが発生した際、リーダー自身やメンバーの「情況」を把握し、それぞれがとるべき具体的な行動の理解と共有が求められます。「情況」とは、物事のその時々の在り様のことであり、様々な事象や人々の仕事、感情などを客観的かつ論理的に理解すると同時にポジティブな面もネガティブな面も把握し、問題点やリスクを事前に察知するための「情況把握力」は、職場リーダーにとって非常に重要なスキルと言えます。一方で、情況把握力を単に「状況」を把握する能力と理解しているビジネスパーソンは少なくありません。

「情況把握」と似た言葉に「状況把握」という言葉があり、読み方は同じですが、それぞれには意味の違いがあります。「情況把握」が、自分自身を理解することは勿論、周囲のメンバーの内面や関係性にも思量を及ばせることであることに対して、「状況把握」は、自分自身やその立場、環境などの情報を収集し理解することであり、自分とメンバーの内面や関係性にまで焦点を当てておらず、主体的に行動することも限定されていません。そのため、いくら「状況把握」が優れていたとしても、必ずしもチーム内が活性化、機能化する保証がない点が「情況把握」との大きな違いとなります。

「情況把握力」を構成する3つの要素の一つ目は、言わずもがな、自分や相手が置かれている状況を把握し、物事との関係性を理解することであり、当然、状況の変化に気付くことやリスクを想定することも含まれます。さらに、一から十までの全てについての情報を収集することが出来なくても、推測し本質を見抜くことを起点にして自分で考え、全体像を捉えていくことも求められます。こうした意味で考えると「空気を読む力」とも言えるのかも知れません。

二つ目は、優先順位をつけて、すべきことを考えることです。例えば、店長から商品棚の整理をするよう指示されたタイミングで、急にレジ前に多くの来店者が並び始めてしまったとします。ここで優先されるべきは来店者へのレジ対応であり、優先順位は、まず「レジ対応」、次に「商品棚の整理」となります。極めてシンプルな例ではありますが、仕事では複数の物事を同時に進めなければならない場面もあるため、変化し続ける状況に対して、正しい優先順位を選択し実行していくことが求められます。

三つ目は、先を見通し行動に移すことです。組織が利益を生み出し続けるには、現状を把握し、この先に起こる変化に常に対応していかなければなりません。例えば、新しい工事計画を実行する際、全くトラブルがなく計画通りに進むとは限らず、どこかで不具合が生じたり、クレーム等が発生するケースも考えられます。そのため、トラブル等が起きた時でも対応できるよう、様々なパターンを考えておくことがとても大事な段取りとなります。さらに、「情況把握力」が高いビジネスパーソンであれば、冷静に状況を把握して最悪の場合も想定しながら行動できるため、将来的に経営やマネジメントにかかわるポジションなども期待される存在ともなり得ることができます。皆さんの職場のリーダーの「情況把握力」はいかがですか。

カテゴリー:人事コンサルタントの雑感

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