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チーム機能を高めるエンパワーメントについて
2024年8月27日 11:38 AM
エンパワーメントとは、上司がメンバーに実行プロセスにおける意思決定の権限と責任を付与することで、メンバーに主体的かつ自律的な行動を促していくことであり、ビジネスシーンだけでなく、医療や福祉、教育、社会活動など、幅広い分野で重要視されています。ビジネスにおいては、所謂タレントマネジメントの手法の一つとして、チームに所属するメンバーの能力や経験を情報として管理し、人と仕事との適切なマッチングを図ることと捉える側面もあります。
一方で、一定レベルのスキルを有するメンバーに対しての人材育成マネジメントであり、どんなメンバーにでも機能するわけではなく、例えば、新人や若手にミスが許されないような重要な仕事や非常に緊急性が高い仕事を任せてしまえば、無責任なアサインとなってしまうため、対象となるメンバーの意欲や力量、状況を把握して、本人が努力することで、現実的に達成を見込むことができるエンパワーメントの実行が望まれます。
エンパワーメントが重要視されている理由としては、まず、スピーディな意思決定が挙げられます。従来のマネジメントは、指示命令する側と命令を受け取る側が明確に分かれており、権限と責任は指示命令する側に集中している命令管理型が主流でした。一方で、ビジネスを取り巻く環境の変化が激しく、スピーディな意思決定とアクションが求められるようになってきている昨今、経営者やマネージャーが全ての案件や問題などに主体的に関わることは難しくなってきています。さらに変化していくビジネス環境に対応するために、迅速かつ柔軟な判断が求められる局面では、上司に状況を説明して指示を仰いでいる過程でタイムラグが発生してしまいます。そうした中、メンバーに権限を渡し、現場で対応してもらうというエンパワーメントの実行が企業としての競争力やチームとしての機能性をより高めるという観点から注目されています。
次に、顧客満足度の向上です。現場のメンバーに意思決定の権限を付与することで、顧客満足度が向上するケースも期待できます。例えば、クレームやトラブルが発生した際に、直接接点のあるメンバーが権限をもっていれば、現場でスピーディに状況判断し、解決策を選択して対応することができます。このように、裁量権をメンバーに移管して簡素化することにより、意思決定が迅速化されるだけでなく、現場での対応力が高まり、よりニーズに密着した柔軟性のある意思決定が可能となります。
さらに、主体的に行動するメンバーが増えることも、エンパワーメントが重要視される理由の一つです。上司が全ての意志決定をしていれば、そのうち部下は思考停止し、「上司の判断を仰いで作業をする」という受け身のスタイルが出来上がってしまいます。そのため、エンパワーメントによって、自分の責任として自分で考え、主体的に行動できる社員を増やしていくことが求められます。これまで上司が行っていた判断を自ら判断し実行するという経験を積むことにより、判断基準や判断のタイミングを学びながら業務遂行能力が高まることで、メンバーに主体性や自律性が育まれていきます。
そして最後に、上司がより重要な案件にフォーカスできることが挙げられます。部下のあらゆる業務のチェックや意志決定を行っていれば、それだけで上司の時間は削られてしまいます。そのため、部下への権限委譲によって組織にとって大事なリソースである上司の時間を確保することで、本来のマネジメントや高度な仕事、より経営に近い案件に注力して取り組むことができるようになります。
今回はエンパワーメントが重要視される理由についてご紹介しました。皆さんの職場では、効果的なエンパワーメントが実行されていますか。
カテゴリー:人材育成
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