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派遣社員が派遣先の正社員に移籍する動きが増えてきています。

2017年5月1日 5:04 PM

派遣元企業にとっては登録している人材は大事な収入源であり、いままではそうした人材の引き抜きを拒否していましたが、2015年の労働者派遣法の改正により、この状況が変わってきています。

派遣元企業が職業紹介事業の許可を得ることや派遣先企業が派遣元企業に紹介料を支払うことなどでその移籍がトラブルなく行われるように施行規則(2015年労働者派遣法施行規則22条)が公認されたことにより、この求人難の状況下で派遣労働者の正規社員への移籍登用に拍車がかかったものと思われます。

派遣元企業でも派遣先との契約で派遣労働者の直接雇用は別途協議し紹介手数料を支払うなどの条項をはっきり示しているところもあり、この人材難の時代を考慮して派遣事業という人材紹介事業の担い手として派遣労働者のキャリアアップを後押しし、国の施策に沿って取り組む方向に進んできているのだと思います。

この動きは、大手企業のみならず中小企業にとっても優秀な人材確保のための有力な手段となってきているように思います。派遣社員の中には、運悪く就職難の時代と重なって派遣社員になっている優秀な人材も多く、この新しい移籍登用ルートによって、正規社員になるチャンスが増えることが期待されます。
さらに、厚生労働省では、派遣社員を含む有期契約労働者等を正規社員として雇用した企業に対して、一定の要件でキャリアアップの助成金の支給を行っており、この動きを後押ししています。

カテゴリー:人事コンサルタントの雑感

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