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人事コンサルティング用語集
労働力人口
労働力人口は、働いている人と失業者の合計をいいます。内閣府の最近の発表(2014/3/12)によると、2013年は、景気回復や共働き環境の改善等で女性の労働参加が増えたことなどで6577万人と前年比22万人増えています。しかし、中長期的に見ると人口減と高齢化が進み、最も悲観的なシナリオでは、労働力人口は2060年では3795万人となり、今より42%減少すると予測しています。30~49歳の女性労働力率が先進国で最高のスエーデンのレベルになり、60歳以上の高齢者の引退年齢を5年遅らせる試算でも労働力人口は、4792万人となり、今より27%減少すると予測しています。労働力人口の減少は、日本の経済や社会構造全体に大きな影響を及ぼすものであり、各方面の対策が求められています。
事業場外労働みなし労働時間制
事業場外労働みなし労働時間制は、事業場外で業務の全部または一部が行われる場合のみなし労働時間制をいいます。このみなし労働時間制の対象となる業務は、営業のように社外で常時具体的な指揮管理を受けず、労働する時間の算定が困難な業務や業務の方法を労働者本人の裁量に委ねる必要がある業務で、労働時間の計算を行わず、一定の労働時間労働したとみなす制度です。労働の一部が事業場外で行われる場合は、事業場外の労働時間のみがみなし労働の対象となります。なお、みなし労働時間を加えると業務遂行のために通常の所定労働時間を超えると判断される場合には、必要と見込まれる時間を平均して判断される時間を労使協定で決め、労働基準監督署に届け出が必要です。この時間外労働に相当する額がみなし労働時間手当として支給されます。
ホワイトカラー・エグゼンプション
ホワイトカラー・エグゼンプションは、米国で一定のホワイトカラー労働者を公正労働基準法(The Fair Labor Standards Act)の労働時間規定の適用除外とする制度がこの語源になっています。日本では、管理職やこれに準じる専門職のほか、裁量労働に従事するホワイトカラー労働者に対し年収基準などを設け、労働時間の規定を適用除外とする制度を導入すべきかの可否が議論されています。この種類のホワイトカラーは、主として労働時間を自由にすることによってむしろ成果を挙げることが期待できるのではないかと考える意見に対し、超過労働やサービス残業など労働時間の規定をはずすことにより生じる弊害についての意見もあり、議論されています。
ワークライフバランス
ワークライフバランスは、仕事のワークと生活のライフのバランスを重視する意味で流行した用語です。1970年代に米国で生まれた考え方で、欧米中心に子育てするワーキングマザーや女性の社会進出、男女労働者の意識改革などで仕事と家庭生活の調和に向けた社会的な諸施策が広がり始めました。
日本では、かなり遅れて、超過勤務による過労死やサービス残業などの社会問題や、最近では、2006年頃から少子化対策や男女の雇用機会均等の問題等でこの概念が指摘され、政府や自治体でも推進されるようになっています。ワークライフバランスを推進する企業では、残業時間の削減や有給休暇の促進のほかに、職場環境の改善、育児休業や保育対策などへの支援、心身のヘルスケア対策などが進められています。
ビジネス・インテリジェンス
ビジネス・インテリジェンスは、経営情報処理の用語で、経営管理上、企業内外の膨大のデータを収集、分析し、そこから有用な情報を引き出し、経営の意思決定に活用する技術を総称していいます。
1990年代までは、膨大な企業データを蓄積するウエアハウスや蓄積したデータを活用する専門的な技術が必要なため、一般的には活用が困難でしたが、2000年代に入り、IT化が急速に進み、業務の効率化や自動化が実現し、企業内に大量なデータが蓄積されるようになり、それを活用するニーズも高まり、このビジネス・インテリジェンスが注目されるようになりました。いまは、一般的に、情報技術の専門家に頼らず、売り上げや顧客データなどのデータ分析を行い、迅速に意思決定が行われるようになっています。これからも、更に、このビジネス・インテリジェンスを発展させるためにハードやソフトの両面で活用技術の拡大が期待されています。
コアコンピタンス
コアコンピタンスは、企業がもつ技術やノウハウで特に他社と優位性の高い技術やノウハウをいいます。さらに、そのような中核になる技術などで展開される事業やその得意分野をコアコンピタンスといいます。また、このような事業や得意分野に経営資源を集中的に投入して経営することをコアコンピタンス経営といわれます。自社のもっとも強みとする技術を軸に得意分野を形成し、それにさらにヒト、モノ、カネを集中して事業を拡大している代表的企業が多くの分野で活動しています。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、CROWD(群衆)とSOURCING(業務委託)の造語で不特定多数の人に業務委託することをいいます。外部の不特定多数の人とプロジェクトを進めるような場合にも使われます。外部に業務を外注することをアウトソーシングといい、主として特定の業者に業務を委託してきましが、高い技術を持ち、生産性や効率性の高い人や業者が増えてきていますので、多数の人々から委託業務を調達し集約して成果をあげる傾向が増えています。
コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンスは、企業の経営の意思決定が常に適正に行われ、健善な企業活動を企業リスクから回避するために必要な体制や仕組みを整備強化して企業統治することを総称していいます。企業は、法令を遵守し、常に正常な活動が求められていますが、一部企業に不正や不祥事が起きています。企業は、このため、いろいろな企業統治の体制や工夫がなされています。例えば、社外取締役や社外監査役の積極的な起用や各種チェック委員会の設置、取締役と業務執行を分離する執行役制度の導入、社内全員の行動規範や倫理規定の徹底強化、業務上の違法行為や背任行為におけるリスク防止徹底の内部統制システムの構築などです。
資格等級制度
資格等級制度は、社員の仕事の内容や難易度、能力水準、それに役割達成度、行動特性などによって社員を等級別に区分し、その区分によって処遇する制度をいいます。役職によって多くの人を処遇することは、職制が複雑になり、多くの弊害が生じるためです。社員を資格で格付けして処遇し、役職者は職制上必要な範囲で設けています。資格等級制度は、役割を基軸にして職務基準、能力要件、行動特性等で構成される役割資格等級制度、職能要件を軸とした職能資格等級制度、職務基準を軸にした職務等級制度があります。
アカンタビリテイ
アカンタビリテイは、一般に説明責任をいいます。アカウンテイングとレスポンシビリテイの合成語で会計責任の意味ですが、説明責任としても使われています。会計責任は、会計上の適正な処理の責任とその内容を適正に説明する報告責任を意味することから企業のみならず、現代用語として行政など公の場でも一般に説明責任として使われています。
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